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『嫌われる勇気』の名言まとめ〜あなたは世界の中心(主人公)ではない〜

アドラー心理学

『嫌われる勇気』の名言をまとめ【その④】になります
今回は「横の関係」についてです。

 

☑️『嫌われる勇気』の名言まとめ

上記を見ると、記事の内容が理解しやすくなります。

 

「自己への執着」から「他者への関心」

人をほめても、叱ってもいけない。

存在しているだけで、価値がある。

上記の意味がわかる名言を集めました。ぜひご覧下さい。

 

【嫌われる勇気の名言】共同体感覚

アドラー心理学

対人関係のゴールは、
「共同体感覚」です

課題の分離」は、対人関係の出発点。
「共同体感覚」は、対人関係のゴール。
ここを深く理解しておきましょう。

 

他者を仲間だとみなし、
そこに「自分の居場所がある」と感じられることを、
共同体感覚といいます

共同体とは、家庭・学校・職場から
時間軸も、動物や植物も含まれる
宇宙全体まで含んだ「すべて」です。

 

人は「わたし」にしか関心がない

不幸の源泉は対人関係にある、
逆にいうとそれは、
幸福の源泉もまた対人関係にある、
とうい話でもあります

共同体感覚を英語では「social interest」
つまり「社会への関心」です。
他者への貢献が幸福につながります。

 

自己への執着を、
他者への関心に切り替えていくのです

「他人の目」「周りの評価」
「自分の欲求を満たしてくれるか」でなく
「他者になにを与えられるか」が大切です。

 

他承認欲求にとらわれている人もまた、きわめて自己中心的なのです

他人を見ているようで、自分しか見ていない。
他人への関心を失い、自分にしか関心がない。
それは、自己中心的だと理解しましょう。

 

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【嫌われる勇気の名言】あなたは世界の中心ではない

「他者からどう見られているか」
ばかりを気にかける生き方こそ、

「わたし」にしか関心を持たない
自己中心的なライフスタイルなのです

自分に執着している人は自己中心的。
だからこそ「自己への執着」から
「他者への関心」に切り替える必要があります。

 

「わたし」は
世界の中心に君臨しているのではない

「わたし」は人生の主人公でありながら、あくまでも共同体の一員であり、全体の一部なのです

「人生の主人公」でありますが
「世界の主人公」ではありません。
王子様・お姫様ではないのです。

 

 

他者と接するときにも
「この人はわたしになにを与えてくれるのか?」ばかりを考えています

人は「私の気持ちを最優先にすべき」と
半ば本気で思っています。
他人はあなたの期待を満たすために
生きているのではありません。

より大きな共同体の声を聴け

「わたしはこの人になにを与えられるか?」を考えなければならない。
それが共同体へのコミットです

あなたは、世界の中心ではありません。
「私に何を与えてくれる?」ではなく
「人に何を与えられるか?」です。

 

所属感とは、生まれながらに与えられるものではなく
自らの手で獲得していくものなのです

「人間関係のタスク」に立ち向かいましょう。
仕事、交友、愛、という対人関係は
自ら足を踏み出していくことが大切です。

 

 

対人関係のなかで
困難にぶつかったとき、
出口が見えなくたってしまったとき、

まず考えるべきは
「より大きな共同体の声を聴け」
という原則です

学校や仕事に、縛られないで下さい。
共同体の範囲は「無限大」です。
世界は広く、別の居場所が必ずあります。

 

【嫌われる勇気の名言】叱っても、ほめてもいけない

アドラー心理学ではあらゆる
「縦の関係」を否定し、

すべての対人関係を
「横の関係」とすることを提唱しています

ここをしっかり理解しましょう。
「縦の関係」は上下関係で
「横の関係」は同じでないけれど、対等なのです。

 

ほめてはいけないし
叱ってもいけない。
それがアドラー心理学の立場です

人へのアプローチとして
「ほめる」と「叱る」がありますが
どちらも選ばないのがアドラー心理学です。

 

ほめるという行為には
「能力のある人が、能力のない人に下す評価」
という側面が含まれています

親が子供にいう「よくできたね」は
子供を自分よりも低く見ている証拠。
「ほめる」の背後には「上下関係」が存在しています。

 

他者を褒めたり叱ったりするのは
「アメを使うか、ムチを使うか」の違いでしかなく
背後にある目的は操作です

自分よりも、能力の劣る相手を操作すること
つまり「操作するためにほめる」となります。
「横の関係」を意識すると、「勇気づけ」に変わります。

 

「勇気づけ」というアプローチ

横の関係に基づく援助のことを
アドラー心理学では「勇気づけ」と呼んでいます

相手を低く見るからこそ、介入してしまう。
介入ではなく、解決を「援助」しましょう。
人の「課題に立ち向かう勇気」を取り戻すのです。

 

いちばん大切なのは
他者を「評価」しない、ということです

評価は「縦の関係」の言葉です。
「ありがとう」「嬉しい」「助かったよ」
感謝、喜び、お礼が、勇気づけのアプローチです。

 

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【アドラー心理学名言】自分には価値がある

人は感謝の言葉を聞いたとき
自らが他者に貢献できたことを知ります

「よい」との評価は、他人の物差しです。
「ありがとう」は評価と違い、感謝の言葉です。
ほめてもらうことを望み、他人の物差しに合わせてはいけません。

 

人は、自分には価値があると思えた時にだけ、勇気を持てる

「自分には価値がある」と思えるか
「自分は無価値な存在だ」と思うか。
どうすれば価値があると思えるでしょうか?

 

他者に働きかけ
「わたしは誰かの役に立っている」と思えること

他者から「よい」と評価されるのではなく
自らの主観によって
「わたしは他者に貢献できている」と思えること

・他人に関心を寄せること
・「横の関係」を築くこと
・勇気づけの、アプローチ

これらはすべて
「私は誰かの役に立っている」という
あなたの生きる勇気につながります。

 

存在しているだけで、価値がある

生きているということそれだけで
あなたやご家族の心を支え、役に立っている

大切な人が交通事故に遭ったときは
「その人が何をしたか」など考えません。
その人が存在するだけで、価値があります。

 

あなたはいま、他者のことを
「行為」のレベルで見ています。

つまり、その人が
「なにをしたか」という次元です

「行為」の観点で見ると
「役に立つか/立たないか」で人を判断します。
「お前のような人間には生きる資格がない」
といっているのと同じなのです。

 

他者のことを
「行為」のレベルではなく
「存在」のレベルで見ていきましょう

「あなたが存在していること」というだけで
すでに人の役に立ち、価値があります。
これは疑いようのない事実です。

 

われわれは他者を見るとき
「自分にとっての理想像」
を勝手にこしらえ
そこから引き算するように評価してしまう

人は「評価」の観点で人を見ます。
理想像と比べて、不平不満をもらすのです。
理想像から減点するのではなく

ゼロの地点から出発しましょう。

 

【嫌われる勇気の名言】横の関係を築く

誰かひとりでも縦の関係を築いているとしたら
あなたは自分も気づかないうちに、
あらゆる対人関係を「縦」でとらえている

「この人は対等」「この人は上下関係」
とはなりません。
「縦の関係」「横の関係」
どちか一方しか選べません。

1人でもいいから「横の関係」を築きましょう。
そこからスタートです。

 

意識の上で対等であることを、
そして主張すべきは堂々と主張することが大切なのです

年長者を敬うことは大切です。
職責の違いも、当然あります。
ただ「存在」のレベルでは、いつだって対等です。

 

場の空気を読んで縦の関係に従属することは
自身の責任を回避しようとする、
無責任な行為です

断る余地もあり、良い方法を提案する余地もある。
「関係悪化」を恐れ、縦の関係に従属してしまのは
勇気が足りていないのです。

 

対人関係には、勇気がつきもの

ご自身の考えを堂々と主張されている

あれこれむずかしいことは考えず、ここからはじめればいいのです

難しく考えてしまいますが
答えは常にシンプルです。
「横の関係」で自身を主張するのです。

 

愛にも交友にも、
年齢は関係ありません。

交友のタスクに一定の勇気が必要なのは、事実そのとおりでしょう。

「縦の関係」で見ずに
「横の関係」を意識しましょう。
そう考えると少し気持ちが楽になります。

まとめ

  • 「他人への関心」が大切
  • 叱っても、ほめてもいけない
  • 他人を「評価」せず、「横の関係」を意識する
  • 存在するだけで、価値がある
  • 勇気を持って、堂々と主張する

 

このような名言があります。

子どもと目線を同じにして対等に話をしてください。
大人は皆、上から物を言い過ぎます。そして、世の中は生きる価値があると感じてもらえるように、大人が努力しましょう。

瀬戸内寂聴

誠実さとは、簡単に言ってしまえば、
すべての人々に対して平等に同じ原則に沿って接することである。

スティーブン・R・コヴィー

 

みんなが「人生の主人公」を生きています。

そして、あなたも、他人も、すべてが対等です。

「誰かの役に立つ」ということが、いちばんの生きる勇気につながります。

 

この記事が少しで役に立てれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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